2020年08月01日

バッタの恐怖

ケニアでバッタの被害が深刻です。

サバクトビバッタ」がアフリカなどで大発生。

ケニアでは一日に180万トンの作物を食い荒らしています。


え?180万トン?


日本のりんごの生産量は年間80万トン以下ですが。


日本のリンゴ農家が一年かけてせっせと作っているりんごの2年分以上の作物が一日で・・?


さすがに「盛り過ぎ」じゃね?


パキスタンの被害面積はすでに日本の面積の半分に達しているとか。


数字の正確性はともかく、尋常でないレベルの被害が出ているのはまちがいないようです。


アフリカではコロナウイルスのまん延のために農薬の輸送ができなくなり、防除(やはりここでも「農薬散布」ではなく「防除」とボカしています)にあたる労働者や専門家の派遣も難しくなっています。


防除の基本は害虫の発生初期に叩くことですが、初動がコロナの影響もあって遅れたことが大発生の一因だそうです。


アフリカを中心に食糧不足や経済へのダメージが心配されています。

日本は海に守られているため、飛来の可能性は低いですが、この先の援助を考えると、布マスクの配布にウン百億も使っている場合ではないことは疑いようもありません。


このサバクトビバッタ。通常は単独で行動する「孤独相」ですが、何かのきっかけで群れをなすと、「群生相」に変化するそうです。暗い体色になり、羽が長くなって頭も大きくなる・・と外見まで変化するんだとか。怖い〜!


もっとも孤独相だったバッタが突然変身するわけではなく、生まれたバッタの中に群生相が混じってくるということです。母親が群れの中にいると、群生相が生まれる可能性が高くなるそうで、う〜む、神秘的・・・


日本でも昔はイナゴの害がけっこうあったんだよな〜と思っていたら、これは間違いで、イナゴじゃないんですって。バッタの害を中国で「蝗害(こうがい)」と呼んでいたのですが、この「蝗」の読みに「イナゴ」をあててしまったことから一部で勘違いされてしまったそうです。


田んぼにいるイナゴが害を起こすことはないそうです。


日本で飢饉を引き起こした(かもしれない)のはイナゴではなくやはりバッタでした。


うーむ、恥かく前に知ってよかった・・


参考:信濃毎日新聞7月26日・Wikipedia

posted by 農天気 at 22:05| Comment(0) | よもやま話

2020年07月25日

幸福の指標

突然ですが、イギリスのある調査では、最も幸福度の高い職業は「配管工」だったそうです。

イギリスの配管工は熟練の職人技が必要な職業で、優秀な職人は貴重であり、常に高い需要があるので、いつどのような顧客のもとで働けるかを自分で選べるんだそうです。


つまり「自己決定権」があるということ。


日本のある大学が調査した結果では、人生の幸福度を決めるのは学歴や資産ではなく「自己決定権があるかどうか」だったということです。


自分でさまざまなことを決めることができるということが幸福の重要な指標である。


まさに農業は自己決定権の塊


前出のイギリスの調査でも幸福度の高い職業の中に農業はしっかり入っています。


決定権があるという意味では会社の社長もそうですが、社長は資金繰りやら雇用の維持やら悩ましいことが多いのは周知の事実。もちろんそれでも茨の道を突き抜けることに幸福を見出すことができる人はたくさんいると思いますが、なかなか現実は厳しい。


自己決定権については自営業なら何でも当てはまるんですけど、農業は間口が広く、作目や栽培方法によっては初期投資が極めて少なくて済むから参入しやすいという利点があります。


さあ、皆さんも農業で幸福な人生を!


なんて。


果たして自分が幸福かと言えば胸張って「Yes!」とは言えませんが、ないものねだりやデメリットばかりをあげつらうのはやめようよ、と改めて自分に言い聞かせたいです。

posted by 農天気 at 20:27| Comment(0) | よもやま話

2020年07月17日

まさかの大失敗

前回の続きです。

りんごに起こった異常事態。その原因は・・・



肥料としてまいた石灰窒素でした。


断言しちゃってますが、ナゼそう思うのかというと、


同じ畑の中で、石灰窒素を散布した樹にしか症状が出ていないからです。


シナノスイートと名月の列と、ふじの列の一部に石灰窒素を施用しましたが、それはもう顕著にその部分だけに発生しています。


名月の被害が目立って大きいのは感受性の違いでしょうか。


石灰窒素とは文字通り石灰成分とチッソ成分の両方を持った肥料ですが、それ以外にもこの肥料だけが持つ特性があります。


それはシアナミド。農薬としての効果を持ち、そのため石灰窒素は農薬登録されています。

このシアナミド、除草・殺虫・殺菌の3役をこなします。


公には宣伝していませんが、ネズミの忌避効果も強力だとか。


「草を抑え」「ネズミを追い出し」「窒素と石灰が補給できる」、こんな便利なモノがあるならぜひ使ってみたいと以前から利用する機会をうかがっていたのですが、この春、ついに高密植栽培園(小さなりんごの樹をたくさん植える方法)にて実行に移しました。


それが大失敗。


とくに名月についてはこの一年を棒に振ったばかりか、来年以降にも影響が出るかもしれません。


石灰窒素はその成分であるカルシウムシアナミドが、土壌中でシアナミドに変化し、除草・殺虫などの効果を発揮したのち、肥料成分に変化して無害になります。


土の上にまいたら、土壌の表層でシアナミドは無害化し、りんごの根っこには届かない。

そう考えていました。

石灰窒素を扱っている会社のサイトにも「果樹への使用方法」として「春の施肥」が可能だと書いてありました。


シアナミドのせいでなければ何なのか?


ここまで書いてきて、やはりメーカーに訴えるべきだという考えになってきました。

賠償までは望めないでしょうが、原因究明と今後同様の被害を受ける生産者を出さないためにも連絡を取る必要はありそうです。

posted by 農天気 at 20:24| Comment(0) | よもやま話