2019年03月16日

トレリス 〜りんご編〜

前回、トレリスについて触れました。


トレリスというと、ガーデニング好きの方なら、

「ああ、アレね」、とすぐにイメージできるでしょう、


ツル性の植物を這わせるフェンス状のものです。

(ツルでなく、枝などをくくりつける場合もあります)


ラティスとも呼ばれます。




いろんなタイプがあって、文様をかたどったお洒落なものも見られます。


さて、りんごのトレリス・・・


このガーデニスト御用達のトレリスとは似てません。


Trellis とは「格子状の垣またはアーチ」をさす言葉だそうです。


たしかにスケールは大きいし武骨だけど、りんごのトレリスも格子状です。


でもそれをいうならぶどうの「棚」の方がトレリスっぽいですね。


ぶどうの「棚」をトレリスと呼ぶケースもあるようですが、基本「棚」と呼ばれています。


なぜ、りんごはトレリスなのか?


「まぁ棚とも違うし、なんか言い呼び方ないかな〜。そうだ、ちょっと雰囲気違うけどトレリスにしよう」


的な感じで決まったのではないかと邪推しています。


もっともこの言葉を当てはめたのはあちらの国のようですので、向こうの感覚では違和感はないのかもしれません。


ぶどうの場合はいかにも「棚」だし、日本人になじみにある言葉だから、そのままになったのでしょう。

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たしかに格子状ではある。
もっと枝が茂ってくると、それっぽくなるかな。
posted by 農天気 at 09:42| Comment(0) | 日記

2019年03月09日

単管パイプの謎

単管パイプ」と私たちが呼んでいるもの。あの銀色で筒状になっているパイプですね。


建築現場の足場として使われるのが本来の用途のようですが、その丈夫さと、クランプで容易に接続できる利便性のため、小屋の骨組みなど、いろんな用途に利用されています。


鋼管」と呼ばれることもあって、違いがあるのかと思っていましたが、どうやら鋼管の中でも48.6mmの規格のものを単管パイプと呼ぶようです。


うちでも、りんごのトレリス(一定間隔の支柱に鋼線を張って、その間に並んだりんごの樹を支える施設)づくりに使っています。


ホームセンターに行けばいろんな長さの単管が大量に並んでいます。


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トレリス設置を業者に頼むと、こういった「ホームセンター仕様」の単管とは異なる種類の単管が主に使われます。


ホームセンター仕様(別にホームセンター用に作られているわけではないでしょうが)は1.8mm、プロ用(別にプロ用でもないと思いますが)が2.4mm厚です。


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当然厚い方が丈夫だと考えます。値段も高いですから(約5割増し)。


ですが、これ実は薄いホームセンター仕様(仮称ですよ仮称)の方が強い!という噂を聞きました。


そもそも材質が違うので、薄い=弱い わけではないそうです。


1.8mmの方が高張力炭素鋼鋼管2.4mmの方が一般炭素鋼鋼管


「一般」に対して「高張力」ですから、いかにもこちらが強そうだ。


メーカーの努力によって、軽くても強い素材が開発されたようです。


ことの真相を確かめるためにメーカーに問い合わせてみました。


実際、1.8mmの方が座屈強度(長手方向からの力、つまり横にした場合、左右の端から押したときの強度)は弱いものの、許容荷重(横にした場合、上から乗った時の強さ)は大きいそうです。

(偉そうに専門用語を解説していますが、今回問い合わせるまでそんな言葉は知らなかった)


「だったら安い方がいいじゃーん」


と思うのですが、


1.8mmはプレジングのみ2.4mmは溶融亜鉛めっき(いわゆるどぶ付けメッキ)なので、サビや腐食には2.4mmの方が強いということです。


プレジングとは鋼管の材料になる板をメッキ処理してからパイプにしたもの。それをどぶ付けしたものが溶融亜鉛めっきということだそうです。


足場に使うなら常設ではないのでよいかもしれませんが、りんごのトレリスの場合、ずっと雨風日光に晒されているうえ、一部は土に刺さっているので、腐食しやすい。しかも30年くらいはもってもらわないと困るものなので、やはりここは2.4mmを使うべきなのでしょうか・・




posted by 農天気 at 22:01| Comment(0) | 日記

2019年03月02日

桃も気温の変化で風邪をひきやすい

桃の産地では、樹の枯死が問題となっています。


何で枯れるのか?と聞かれると、


「弱って枯れる」としか言えないのですが、


何故弱るのか?と聞かれると、


それは忌地(いやち・連作障害のこと)だったり、凍害だったり、胴枯病だったりします。


(ちなみに忌地はコトバンクでは「いやじ」になってましたが、この辺では「いやち」です。)


忌地で樹が弱るから凍害を受けやすく。また胴枯病は凍害によって誘発されることが多いので、それぞれ関連しています。


さて、その要因のひとつである凍害をいかに防ぐかということです。


単純に寒いなら防寒すればよいので、だいたい幹にワラをまいて養生してやります。


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ただ、凍害というのは厳冬期にはむしろ発生しづらく、晩秋の落葉期か、3月過ぎてやや暖かくなってきたころに起きやすいそうです。


暖かくなって、根っこが水分を吸い始め、樹液が流れ出したところでガツンと冷え込むと、やられてしまうんです。


だから、重要なのは温度変化をなるべく少なくする=日射による樹体の温度上昇を防ぐこと、だそうです。


幹を白く塗ることも対策のひとつです。


濃い色が熱を吸収しやすいのはご存知だと思います、色を白くすることで日差しがあたっても樹体の温度があまり上がらないようにするわけです。


その理屈はわかるのですが、営農指導でわからないのが、


幹を白く塗って、その上にワラを5cmの厚さでまく


というもの。


おかしいですよね?


ワラ撒いた時点でその内側が白いかどうかは関係ないんですから。


「幹を白く塗るもしくはワラをまく」


がどうみても正しいと思います。


でも毎年冬の前には同じ指導が入ります。


うーむ、ここまでしつこく言われると、何か合理的な理由があるのかと思えてきます。


ちなみに桃は比較的暖かい地域の作物ですが、冬の休眠から覚めるには(休眠打破という)、ある期間低温にあう必要があります7.2℃以下の温度で800〜1000時間が目安だそうです。


もっとも長野県のような冬、寒い地域では問題なくクリアーできますね。



posted by 農天気 at 19:16| Comment(0) | 日記