2020年05月30日

花粉取り扱い注意

川中島白桃の実がついていない


この時期、受粉した果実はアーモンドくらいになっているはずですが、それが全然ない!


枝一本に十数個の花がついていたのに、それが全滅・・というのは珍しくありません。


人工授粉をちゃんと頑張ったのに何が起こったのか?!


花粉がほとんど死んでいたとしか思えない。


・・・とここまで考えてハタと思いあたりました。


花粉の保存の仕方を間違えたのか?



ちなみに花粉の貯蔵方法については、下記のような説明があります。


「短期的(1〜2週間)な貯蔵方法としては、開葯後の葯付き花粉をパラフィン袋等に適量包み、乾燥材を入れた容器(茶筒)などの中に入れ、密封して、冷蔵庫で保管します。」


まさに去年まではそうやって花粉を扱っていたのです。


でも貯蔵花粉(前年採取して冷凍保存しておいたもの)の使用方法には次のようにある。


「使用する5日前に冷凍庫から取り出し、そのまま1日温度慣らしをする。翌日外袋から出して湿度慣らしをする。4日後から使用できる。」


外袋というのはアルミのジップ付きの袋。その中袋はパラフィン袋で、アルミ袋の中には乾燥材が入っています。


つまり温度慣らしをした後は、乾燥材の入った密封できるアルミ袋から出して、内袋だけの状態で常温で置いておけ・・と解釈できます。


じゃあ、当年花粉(その年に採取した花粉)も特に何もすることなく常温保存でよいということにならないか?

逆に冷蔵庫に入れたり、通気性のない袋に密封していたら、湿気てしまうのではないかと考えたのです。


かくして今年の花粉は常温放置。加えて開花直前の気温が低く推移したために予想より開花(=人工授粉)時期が遅れて、放置時間が伸びてしまいました。


多分これが大失敗だったのでしょう。


一応農協にも確認したんです。


そしたら電話の向こうで後ろの人に確認する気配がしたのち、「4、5日なら涼しいところにおいておけば大丈夫」との答え。


はい。信じた私が愚かだったのです。


農業界では誰もが思い込みで適当なことを言う。その通りにして失敗したらそれはまさに「信じたあなたがバカなんです」ってことで、誰も責任をとってはくれません。


そもそも「涼しい」の程度を私がはき違えたのかもしれないしれませんし。


ともかく悔いの残る愚行でした。


最終的にある程度の着果量が確保できることを願うばかりです。



posted by 農天気 at 21:47| Comment(0) | よもやま話

2020年05月23日

バナナとりんご

世界第一位のバナナ輸出国はエクアドル、二位はフィリピンだそうです。


フィリピンのバナナの主要な輸出先は中国と日本


その手軽さと美味しさ・安さで日本でも圧倒的な人気を誇るバナナ。

その一大生産国フィリピンも某感染症のせいでバナナの輸出が激減する見込みです。


収穫や輸送に従事している労働力が都市封鎖のために制限されているからです。


収穫されないまま熟しすぎて駄目にしてしまう、もしくは収穫したはいいが、運ぶことができずに傷んでしまう。そんなバナナが増えてしまいそうです。


「国産果物が売れる!」


なんて喜んでいる場合ではありません。国内でもある産地のスイカが販売先を失って在庫の山になっているとか。


収穫時期が3〜5月に重なる品目はかなりダメージが大きいでしょう。


農業は「胃袋産業」だからこういう事態にも強い(人は食べなきゃ生きられない)と思っていましたが、レストランなどの自粛や販売低迷が直撃しているのですね。

けっこうこういう外食産業との取引は多いんだな、て改めて認識しました。


さくらんぼの観光農園が成り立たず、その分の果実が市場に流れ込んで相場を押し下げているという構図もあります。

原発事故の時もありました。


果たして桃が出荷される頃には状況はどうなっているでしょうか。


桃より収穫時期が遅く、日持ちするりんごはやや有利ですが、楽観はできませんね。


ちなみに阪神大震災のとき、買いだめに走った人たちが保存性の高いりんごではなく、バナナばかり買っていったという笑い話がありました。


危機に際して無知を露呈することがないよう、日ごろから生活の知恵は身につけておきたいですね。

posted by 農天気 at 21:56| Comment(0) | よもやま話

2020年05月16日

戦々恐々・・

桃の穿孔細菌病が猛威を奮っています。


桃産地の興亡を左右する」とまで言われる難敵!


私たちの桃畑は風当たりの強い場所。


穿孔細菌病は風で感染が広がる病害。


なので例年発生するのですが、今年はひどい。


初春から懸念されてはいたのですが、今になって枝に病斑が目立つようになりました。


例年なら、摘果の最中に「あ、あった」程度なものなのですが、この春は、下から見上げてあっちにもこっちにも発見してしまう。


りんごの摘花の合間をみて、病枝の切除に出向きました。

ちゃちゃっと2時間くらいで一回りするつもりでいたら、とんでもない。二時間で10本もできなかった。


ちゃんと病枝を取り除いても、果実に症状が出る可能性は高いと思われます。


近隣の生産者の畑でも懸命に枝を切除する姿が見られました。畑により程度の差はありますが、どこも例年にないほど重症です。

「一日で一列しか進まない!」

「桃採れないんじゃないのか」

深刻な声も聞かれます。


私たちの農業生産にはコロナの影響は未だ出ていませんが(だってどのみち今は収入ゼロだから)、より切実な減収の危機です。



昨年の台風19号の残した傷跡でしょうか。


強風が問題なら防風ネットを張ればいいじゃないか」


と思われた方、その通りです。


私も以前建設したことがありますが、傾斜の畑で頑丈なネット柵を建てるのは容易ではありません。それにどんなにがんばっても台風をくらえば、千葉のゴルフ場のようになることは明白です。


台風の前にネットを外すならほとんど意味がないことになります。


じゃあ防風林だ!と、柳を植えたこともありますが、自分の畑の一辺だけ植林しても、その外側から風は侵入してきます。


それに柳はちょうどいい大きさで成長を止めてはくれません


結局、管理が困難でやめました。


消毒をしっかり行うことは当然として、今は病斑のある枝を丁寧に排除することと、袋掛けを早めに行うことで対処します。


南無阿弥陀仏・・・

posted by 農天気 at 20:39| Comment(0) | よもやま話