2019年07月06日

似て非なるもの

先日のブログで、スピノシン系殺虫剤「ディアナ」の作用機構が「ネオニコチノイド系殺虫剤」とほぼ同じ、ということに驚いたということを書きました。


農薬屋さんに聞いたところ、「いやネオニコとは違う」という答えでした。


どういう風に違うのか知りたいのですが。


ただ、農薬というのは分子構造がほんのわずか異なるだけで、毒性その他が全く違ってくるらしいです。


戦後しばらくの間、農業生産現場で使用されてきた殺虫剤パラチオンは、優れた殺虫効果を持っていましたが、その動物や人への毒性の強さから1971年に使用が禁止されました。


私は生まれてもいないので、もちろん使ったことはありません。


日本発の有機リン系殺虫剤「スミチオン」はパラチオンと非常に類似した分子構造を持ち、高い殺虫効果を維持したまま、毒性を著しく低くすることに成功した商品で、40年以上現役です。毒性の強さはパラチオンの100分の1と言われています。


有機化学の用語に「誘導体」なるものがあります。


デジタル大辞泉によると、

ひとつの化合物の分子構造の小部分が変化してできた化合物。基本構造はそのままで、一部が他の原子団と置き換わったもの


わかるようなわからないような・・・


なにしろ、高校時代、基礎解析と化学のテストでダブル一桁得点を獲得した理系音痴なので・・・


ともかく、母体をちょっといじくることにより、類似したいろんな化合物ができる、それを誘導体と呼ぶらしいです。


スミチオンはパラチオンの誘導体ですが、その毒性は全く違います。


「似ていて非なるもの」が世の中にはたくさんあるようです。


ちなみに飛躍的に安全になったスミチオンでさえ、その選択性の低さ(広範囲の虫に効いてしまう)ゆえか、長野県の果樹現場ではほとんど使われていません。


選択性については(多分)次回。

posted by 農天気 at 21:34| Comment(0) | よもやま話
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: