タイで日本米の栽培が盛んになっているそうです。
タイでも日本食は人気だけど、日本からコメを輸入すると高い!
だから自分で作っちまおう、ということで産官連携して励んでいます。
日本のお米界の不動のセンター、コシヒカリはタイの気候風土ではうまくできないので、独自の品種を開発したとか。
いずれは日本への輸出も・・・との考えもあるようですが、今の関税のままでは前回書いた通り、1kgあたり341円が上乗せされるので、たとえ生産価格が0円でも日本に入ってきた段階で10kg3410円になるので、流通経費を考えれば国産米には太刀打ちできません。
こう考えると、アメリカのミニマムアクセス米を除けばほぼ禁輸状態ですね。
さて、そんなタイでも日本の農産物はリッチ層には人気で、かなりの高値で売られているそうです。
その価格たるや・・・
あまおう(イチゴ)12粒 1800円(!)
シャインマスカット(ぶどう) 一房 5400円(!!)
ふじ(りんご) 一個 900円(!!!)
などなど。
日本産農産物への信頼度は相当高いようです。
もちろん(価格に見合うかどうかはともかく)品質はよいのでしょうが、この信頼感の理由はmade in japan の工業製品に由るところが大きいのではないでしょうか。
日本の工業製品スバラシイ→日本製品みんなスバラシイ→日本農産物もやっぱスバラシイ・・という具合です。
日本の貿易交渉では、工業製品の輸出を有利にするために、農業が取引に使われて犠牲になっている・・とか、とかく工業と農業は対立する構図が多いですが、ことジャパン・ブランドの構築という意味では、農業が工業の恩恵を受けているとも言えるんじゃないでしょうか。
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